渋谷定輔は明治38年、入間郡南畑村(現:富士見市上南畑)に農家の長男として生まれました。
幼少より文学に興味を持ち、大正15年に刊行された『野良に叫ぶ』は農民自身による日本最初の農民詩集として評価を受けましたが、時代は彼を農民運動へと傾倒させていきました。
戦後は、文学・文化・経済活動を幅広く続け、昭和45年、大正時代末の南畑を舞台にした記録文学『農民哀史』を刊行しました。
渋谷定輔文庫は、氏の生前からの意思により平成元年、富士見市が資料の一括寄贈を受け入れたものです。図書をはじめとして、戦前からの貴重な資料を、多数所蔵しています。